8/30 なかの芸能小劇場「川柳川柳・高田渡二人会」
岡町高弥
川柳川柳がギターを抱え、その横で高田渡が「私の青空」を口ずさんでいる。
誰がこんな光景を想像しえたであろう。
川柳、高田渡二人会のラストシーンである。
夢のコラボレーションとはこのことか。
今年、73歳になる川柳川柳大いに元気である。処女作(筆おろし)「極落語」を上梓し、
怪しげなテープを売りさばき(3000円で買ったよ)、フォーク会の仙人、高田渡との競演である。
この日の川柳はガーコンを封印し、「落語よもやま話」と「ラマラゲーニャ」で
トリの高田渡につないでいく。
高田渡は「私の歌を聞くと元気がなくなるようです。夢も希望もありませんから」
とぼそぼそしゃべっては、なんとも心地よい歌を聴かせてくれる。
「生活の柄」を歌い、飄々と生きることの素晴らしさを教えてくれる
高田渡について川柳が評した一言がふるっていた。
「この人、落語やってたら柳昇さんより上だったな」
落語家のようなミュージシャンと歌手のような落語家が舞台で出会う。
こんなライブを見られるから、ライブ行脚はやめられないのだ。
top |