2004/11/21 なかの芸能小劇場「第三回落語教育委員会」
三谷潤一
『♪んなったりぃ〜』の流れる中、等間隔に並ぶ三人ヒロシ。
幕が下がってからも客席は余韻が残るほどおかしかったですねぇ。
前座のたけ平「たらちね」に続いて、
歌武蔵「らくだ」
屑屋は無責任男の替え歌で登場するし、いちいち駄洒落を飛ばすし、
大家は両手を広げて首をふりながら「いやだあっ」と屑屋の申し出を断るし、おかしいおかしい。
研鑽会での鶴瓶さんのも良かったけれど、歌武蔵版「らくだ」もスゴイ。
屑屋が「だんだん面白くなってきちゃったぞ」なんて言いながら使いをこなしてくんですよ。
あれ、歌武蔵さんのオリジナルじゃないかなあ。
喬太郎「夫婦に乾杯」(題名わかりませんでした。にしき様に感謝。)
キレル若者があちこちにいて怖いというマクラ。
迫真の演技で再現して見せた後で、
「今日の昼、かわら版にも紹介されてないような小さな会がありましてね、素直なお客で…」に隣の愚妻がウケたんです。
「素直」と呟きながら。
似た反応があったせいで、フォローしようとして逆ギレする喬太郎師。
「(客席が)いっつもおんなじ顔触れでよ、…そんなに稽古ばっかりできないのっ!」
楽屋に向かって「ごめんね」とひと声掛けて話の続きをしようとしたら
「すいません。私、お客様を罵倒してバチが当たりました。息が切れています。」
おかしかったなぁ。
あれ、わざとじゃないよね?笑いの神様が降りてきたような、といったら大袈裟だけど「緊張と緩和」が見事に反復してました。
喜多八「大川の隠居」
一年くらい前に池袋で聴いて以来二度目。味わいのある噺。
おそらく、喜多八さんしか演じてないと思うんですが、オリジナルなんですかね?
鬼平だから池波さんの小説がモチーフになっているのかな。
三者三様の色が出ていて、落語の幅の広さ、懐の深さが伝わってきました。
今度は「落語なんて聴いたことない」という方を誘おうかな。
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