2004/11/7〜14 下北沢 「劇」小劇場
「定本 喬太郎伝説」8日間連続公演
にしき
演目は
7日 喜劇駅前結社、すみれ荘201号 ゲスト:入船亭扇辰
8日 夜の慣用句、午後の保健室、純情日記横浜編 ゲスト:寒空はだか
9日 白日の約束、中華屋開店、棄て犬 ゲスト:金原亭馬遊
10日 怪談のりうつり、日曜日のカルテ、結石移動症 ゲスト:三増紋之助
11日 一日署長、仮名手本五段目異聞・猪怪談 ゲスト:柳家三太楼
12日 柚子、いし、ほんとうのこというと ゲスト:ダーク広和
13日 母恋くらげ、与話情浮名の夕鶴 ゲスト:林家二楽
14日 派出所ビーナス、ハワイの雪 ゲスト:柳家さん喬
初日、13日、千秋楽の3日間行きました。
初日のあいさつでは、「今までやってきた新作を、映像に残しておこうと思いまして。スタジオでやってもいいんですが、やはりお客さんに入っていただいた方が、みずみずしいものになるだろうと。どうかお付き合いねがいます」
これでお蔵入りにしようと思っている噺もあるのだとか。
これまでやってきたことの一区切り。
演目を見るとまだ自分は見たことのないものも。
中5日間は行けなかったので、知らないまま終わってしまうものもあるのかと、残念な思いでいっぱいです。
「いつも来てくださっている方はお分かりでしょうが、まだまだ噺に入りませんよ」
と、まくらもたっぷり。まくらもきっちり残しておくということでしょうか。
最後の日のゲストは、喬太郎さんの師匠である、さん喬師匠。
喬太郎さんはよく「円丈師匠は、新作の師匠と仰いで・・・」と。
ということはさん喬師匠は「古典の師匠」になるわけだけれど、
この日、そのさん喬師匠の口から「落語に、新作も古典もない」と言う言葉が。
「よく、弟子を褒められるとうれしいでしょう、と言われるけれど、そんなことはない。
弟子もライバルですから、弟子がどんどん上がっていけば、自分もその上をいくように頑張る。」
聞けば、以前一門の会で、「派出所ビーナス」をやられたことがあるとか。
その後、最後の一席で高座に上がった喬太郎さんが
「『新作も古典もない』と言う言葉を師匠から聞いたのは初めてです。
何か、本当に感慨深いものがあります」
志ん朝師匠が亡くなったときに、談志師匠がした志ん朝師匠の思い出話で、
談志師匠が「古典落語がこのままでいいと思うのか」と言うと、
志ん朝師匠が「俺はこれしかできないから」と言った、というのを思い出しました。
これからも古典と新作両方やっていくという喬太郎さん。
「一区切り」がどういうものなのか、私にはあまりよく分かりませんが、
これからの高座が、どう区切ったのかを語ってくれることでしょう。
これからも、数ある高座を楽しみにしていきたいと思います。
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