2/3 北とぴあ さくらホール「立川志の輔独演会」
2/6 青山銕仙会能楽研修所「志の輔らくご 満月の会」
2月「新作落語ってなに?」
1/23大阪・十三(じゅうそう)第七藝術劇場
1/10 練馬文化センター
「「新春スペシャル 立川談志一門会」
1/14 有楽町よみうりホール 第6回東西落語研鑽会
1/7 青山銕仙会能楽研修所 志の輔らくご「満月の会」
1月 ブラジル・サンパウロで聞いた「釣道入門」の衝撃
1/17 新宿龍生堂ビル地下「なぎら健壱CD公開録音」
12/28 紀伊國屋「彦いち喋り倒し」
12/16 国立演芸場「小遊三の会」
12/22 紀伊國屋「たい平の芝浜を聴く会」
12/29 明治安田生命ホール「超特選落語会」
1/9 草月ホール「清水ミチコお楽しみ会」
12/28 紀伊國屋ホール「喬太郎伝説」
12/29 明治安田生命ホール「笑い芸人超特選落語会」
12/6 志の輔らくご渋谷パルコ公演
2003/12/12PARCO劇場
「志の輔らくご IN PARCO」
 11/13よみうりホール「東西落語研鑽会」を
六人で聴いたときのこと。
12/19 G2プロデュース「止まれない12人」  
12/23 WAHAHA本舗presents
「梅ちゃんの青いウッドストック」
 
11/29 ザ・スズナリ グリング「Jam」
12/6・7  イエス玉川の実験     
11/29 ザ・スズナリにてグリング「jam」
11/6池袋演芸場十一月中席夜の部
「権チャンに泣かされちゃいました」
11/5,6日本教育会館一ツ橋ホール
「江戸文化体験塾・400年記念落語会
11/1 トリイホール「TORII寄席・新作落語大会」
志の輔らくごの世界へようこそ。まずは《新作落語編》
パルコ公演を3倍楽しむために
10/31新宿末廣亭・余一会「なんだか楽しそうな寄席」
11/2CLUB QUATTRO
「吾妻光良&THE SWINGING BOPPERS」
 

| 1〜25 | 26〜50 | 51~75 | 76~100 | 101〜125 | 126〜150 | 150〜200 | 201〜225 | 226~250 | 251〜275 | 276〜300 | 301~325 | 326〜350 | 351〜375 | 376~400 |

 

 



2/3 北とぴあ さくらホール「立川志の輔独演会」

三谷潤一
テレビじゃ言えないアカデミー賞日本人ノミネートに感じる疑惑話に笑いながら膝を打つ。
この毒は師匠談志が喋ってもおかしくないゾ。
テレビでしか志の輔を知らない人には思いも寄らないだろうな、と感じるだけで足を運んだ甲斐があろうというもの。
サムライものがアメリカでアカデミー賞にノミネートされた記念に、と「柳田格之進」。
志の輔で聴く「柳田格之進」は三回目だったので、はじめは別の噺を聴きたかった気もしていたのだが、終わる頃にはそんな気持ちは吹っ飛んでいた。
聴く度にどんどん噺が変わっていく。
明らかに前より良くなっている。
落語と格闘している様子が窺える。
誰かに似てると思ったら、談志そのものだった。
格之進の娘の役割を大きくすることで噺の弱点が補われただけでなく、噺自体が深くなっていた。
深くなることで、より泣かされそうになった。
一方で、以前聴いたときには気付かなかったことが気になり始めた。
武家と質屋の関係はこの後どうなるんだろう?
あんなことがあった後で、仲良くやれるものなのか。
今回の志の輔はそこに含みを持たせてどちらとも取れるような演じ方だった。
この方が噺の説得力は増すけれど、爽快感は薄れる。
ここが工夫されて番頭と娘が結ばれるってことに合点が行くような噺に変わっちゃったら凄いなぁ。
いや、考えもしないような展開になっても凄いと思うのだろうけれども。
次に聴くことがあれば、そのときにもまた違った噺になっているのだろう。
志の輔らくごでずっと聴き続けてみたい噺だ。
 
2/6 青山銕仙会能楽研修所「志の輔らくご 満月の会」

三谷潤一
前回よりも席を減らしたそうで、確かに両隣に余裕ができていた。
その分、入場できる人数が減ってしまうということは入場料金もノだから、勇気がいること、と思う。
雲龍さんの笛の音に交錯する救急車のサイレン音に引き戻されて、興が冷めるかと思ったら、意外にテント芝居で舞台の向こうに街並みが見えたときに似て、面白い。
あの笛の音は野外で聴いても楽しいような気がする。
そう思って浮かんだのはなぜか沖縄のさとうきび畑だった。
能楽も狂言も中世の芸能だから落語や歌舞伎より古い時期からあるわけで、昔になればなるほど人間と自然との距離は近いものだったに違いない。
狂言の声がびんびん響くのも屋外に近いところで培われたからだろうし、笛ひとつ取ってみても、元は竹だよな、と当たり前のことに気がつく。
だから野外を想像したのかもしれない。
さとうきび畑はノ、そのくらいしか自然のイメージがないからだろう。
先月、石垣島に行ってきたせいもあるんだろうが。
ノわれながら貧困な想像力。
前の日に「三人吉三」を観ていたので、「歌舞伎座、行ったことあります?巨大な銭湯みたいな建物」と問い掛ける志の輔さんに「昨日行ってきました」と手を挙げたくなる。
芝居噺を演るんだな、と思って嬉しくなる。
「中村仲蔵」がこんなに良い噺だったなんて知らなかった。
仲蔵が役を工夫していく様は演者自身が重なって見えた。
それを、能楽堂という空間で聴いていると日本の芸能の千年くらいの歴史が現代まで繋がっていて、その時間軸の上にいる心地良さを感じた。
長い時間軸の上でずっと満ち欠けを繰り返している月を昔のひとも見上げていたのだろうな。
電気もない時代には満月の明るさだけを頼りに夜の芸能を楽しんだのかな、と思ってはっとする。
長い長い時間軸の上の満月の日にだけ芸能の先人たちが跳ねているのが見えた。
「満月の会」というのは、よく考えられた趣向だなぁ。
で、ご一緒した先生と飲んでいるうちに話が弾んで、終電に乗り遅れてしまった。

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