1/23大阪・十三(じゅうそう)第七藝術劇場
神田山陽 新釈活弁・阪妻「雄呂血」上映会
報告者:未満
コピーライターの友人は、弁士・活弁自体を知らなかったみたいで、今日のイベントの中身も今ひとつ把握していないようでした。
「実際、山陽さんは映画の間中なにか喋るの?」
などと質問責めに、隣にいたおじさま、見かねたのか口を切って親切に教えてくれました。
ちなみにこの方は山陽は知らなくて阪妻映画ファン、特に今回の無声映画「雄呂血」は傑作・・・とのこと。
名刺を頂いたら、有名な放送局の偉いさんでした。
10分押しの開演で山陽さん登場。
挨拶、自己紹介。
久々のナマ山陽さん、元気そうでした。
古典・新作の間で悩み揺れている、と。
どちらをこれから演っていくべきか、客席から拍手で多数決を取っていました。
そして、檸檬(ほぼ完全版)と古典(ほんのちょっと・タイトル思い出せません)を披露。
初めてのお客さんにも受けていて、ちょっと安心。
十三のこんなロケーシ?でできてうれしい、血が騒ぐ、こんなことしてる場合じゃない、とも。
栄町商店街ど真ん中。
昼間より何十倍も明るい十三の夜。
居酒屋、スナックなど入った雑居レジャービルの中。
なんと第七芸術劇場(ななげいと呼ぶのだそうです)のある6階は、ボーリング場、ゲーセンまである!!(ラウンドワンみたいに近代的なのじゃなく、ひなびた温泉街にありそうな、かなり年期の入った感じ)この猥雑な雰囲気、さすが十三!
アングラ好きな山陽さんの血もさぞ、騒いだことでしょう!
今でいうミニシアター系なんだけど歴史は非常に古いらしい。
座席こそ今風のゆったりしたいい椅子(200席くらい・この日の客は2/3くらいの入りだったかな)。
この設備整えるのにいくら借金したんだろーと「ななげい」を良く知る、例のおじさまが言ってらした。
この日は釈台がなく、前半の講談も弁士も最後まで立ちっぱなしで。
釈台・扇の代わりに自分の腿をパーン、と打っていました。
立っていると何だか司会者の様でした。
実際1時間半の映画を、山陽みずからいいとこ取りで40分に編集したのだそうです。
(阪妻に知られたら刺されます、と言ってた)
阪妻映画は初めて観ましたが、大いに楽しめました。
山陽さんも活弁の中で突っ込んでいたけれど、突っ込める部分が多々ある細部、そしてサイレント映画の魅力に引きずり込まれながら・・・。
バイオリン、太鼓の素敵な生伴奏&活弁でサイレント映画が息づいているのって面白い!
いつでもブラリと立ち寄れそうな「ななげい」にも感動。
面白そうな(マニアック)映画をたくさん上映しています。
帰り、老舗トリスバーで閉店まで。(12時閉店という健全な店!)
レトロな空間で、レトロな催し、もうかなり十三的に、たのしゅうーございました。
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