2月「新作落語ってなに?」
毎日新聞モニター noel
今までは、落語はそれなりに筋があって完結しているものがよいと思っていたけれど、結局のところ、10分なり20分なりの時間を高座の様式(着物、正座、扇子と手拭い)、それと「落ち」があってなんらかの感動(喜怒哀楽)があればなんでもOKなのでは?と思うようになりました。
そう思ったのは白鳥師匠の勢いのせいです。
落語って、イコール、噺ではなくて語ること(噺と芸人と空間と時間のすべて)そのものだから。
噺の中身が古典でも新作でも、おもしろくて笑えて芸人のパーソナリティがきちんと出てればよいのだと思う。
新作落語で聴いてみたいなと思うのは、吉本ばななの「白河夜船」。
あの小説に描かれている今の日本の若い人たちのみずみずしさとか孤独と希望みたいなもの、それと、夜の世界の美しさ。
新作落語はどっちかと言うと、現実っぽくて素直に笑えず、美しいと思えないことが多いけれど、「ファンタジー」の部分をキレイに見せてくれるものを聴きたいです
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