06/12/19.火 札幌市教育文化会館小ホール
牛若丸
談春師、初の札幌独演会。
私自身今年の落語ライブ聞き納めです。
正直言って北海道でどれくらいお客さんが入るのかと不安でしたが、ホールは満員の盛況です。
私自身は時節柄、当然あの噺を期待していました。
1 「長短」
2 「夢金」
仲入り
3 「芝浜」
まずはじめに登場してから、「私、東京では飛ぶ鳥を落とす勢いの噺家なんです」と湧かせ、「落語の仕事はこれが今年最後」とのこと。
期待が高まります。談志師匠のエピソードなどをまぜて「長短」へ。
そのまま、下りずに「雪の噺をいたします」と前置きしてから「夢金」です。
この噺、生で聴くのは初めてです。
仲入りの間、私は一つ気がかりなことが。
それは「夢」の噺が出てしまった。ということ。
ということは、あれは出さないのかな、と思ってました。
幕が開き、再び登場し、「年の瀬ですので暮れの噺を・・」
『おまえさん、起きとくれよ』
やっぱりやってくれた。
私自身、生で聴くのは初めての芝浜です。
元は師匠談志なのでしょうが、談春師はつとめてドラマチックにしない演出というか、勝っつあんをあっさり、という形で演じられていたのかなと勝手に私は解釈しました。
1時間。
まさに談春の「芝浜」をこの日集まった300人が体験し、その空間を共有しました。
最後に「本来なら地方での会は、笑いの多い噺をやるべきなのかもしれませんが、逆に夢金・芝浜と笑いの少ない噺で戦ってみたかった。その成果は今皆さんからいただいた拍手で十分に感じられた」と締めてお開きとなりました。
「戦う」 談春師らしいいいフレーズを聴いたな、と思ってしまいました。
その後酒を飲みたい気分を抑えつつ、自宅へ車をとばし、2時間後、自宅へ戻り、家族もすっかり眠った静かな居間でひとり、余韻に浸りながら、熱燗を一本飲んで眠りにつきました。
いい暮れを迎えました。
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