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05/10/31 新宿紀伊國屋ホール「BY 木村万里シャッフル 笑いの交差点」
すだお
ライブ観劇帰宅後、なかなか眠れませんでした。
いつも凄いライブを観た後は気持ちが高ぶって眠れないのですが、夕べもそうでした。
とても複雑な気持ちでした。
私は、今まで、ただただ単純に笑って笑っていい気持ちになりたくて落語会やライブに足を運んでいたのですが、昨夜は、スセリさんとねこマジさんを観て「…完敗」という気持ちになってしまいました。
「あのひと達に比べたら、私ってなんてカッコ悪い」という感じ。
大笑いして、その後ちょっと落ち込んだのです。
でも「…また観たい」とも思ったのです。
私は40歳、ひとりで暮らしています。
仕事こそまったく違うけど、たぶんスセリさんやねこマジさんたち、彼女たちの周りに居る女性と同じような生活かも。
子供が2人いる弟がいるところなんて、スセリさんとまったく同じで「…わかるー」と、すごーく親近感持ってしまいました。
フリーランスで働いていて、クライアントの都合で突然仕事がキャンセルになって「今月どーやって暮らそう・・・」とドキドキすることもしばしば。
スーパーのレジで「どーか、周りの人に“お金がない”って思われませんように」と祈りながら、澄ました顔で800円くらいの買い物をカード決済したりして。
丈夫だけがとりえだったのに、最近は徹夜が辛い。受けた仕事は丁寧に一生懸命やってるつもりだけど、ふと流れ作業をこなしてるような気がして、10年後も今と変わらないんじゃないかって、「帰り道」じゃないけど、仕事帰りの深夜、誰も居ない夜の歩道に沈んでいきそうになるくらい、落ち込んだ気分でとぼとぼ歩いていることがある。独りでいるのは苦じゃないけれど、男でも子供でも猫でも、心からいとしいと思える生き物がこの世に居ないってのがさみしい…。そういう日々を暮らしてて、そんな自分を直視するのが嫌でした。
だってそんな風に生きてるってカッコ悪い。震えるくらい心細い。「単純に笑って笑っていい気持ちになりたい」って思いながらお笑いを観るっていうのは、そういう現実からの逃避行動ですね。
でも、それって負けですね。
震えながらも目をそらさない、カッコ悪いからってなんなのさ!って開き直る気概がないとダメですね。
ねこマジさんの「帰り道」は、聴いていると涙出そうになってイタイ、スセリさんの「私のイロハ」は、可笑しいけど、ぐさぐさ心刺されてイタイ。だけど彼女たちは、女のカッコ悪さをさらけ出して、それでいながらサラッと軽やかな風情でいる。それが羨ましい。
カッコつけてるくせに羨ましがってる自分。よっぽどカッコ悪い。
帰りにスセリさんのCD買いましたが、CDを手渡してくれたスセリさんがまぶしくて直視できなかったです。
というわけで、自己嫌悪でちょっと落ち込んだ昨夜…。
だけど私は、これからも、ただただいい気持ちになりたくて、お笑いを観ると思います。
そうしないと、ひたすらネガティブシンキングな人間になりそうです(…実は落語会に通うようになったきっかけは、昨年初めて昇太さんの独演会に行って大笑いして「あれ?そーいえば、私、しばらく声出して笑ってなかった!」って思って、よく考えたら3年くらい笑ってなかったことに気づいたからです。あのまま笑わない日が続いてたら、かなりヤバかったと思います)。
でも、これからは、時々「カッコつけんなよ!自分」って喝を入れるために、お笑いを観よう!と思いました。
まずは、11月9日、ねこマジさんの渋谷クロコダイルでのライブ行き決定です。
…自戒の意味でお笑いライブを見たいと思うようになるとは、昨夜のライブを観るまでは想像もしなかったです。
昨夜は、大笑いして幸せって気分じゃないけど、でも、凄いもの見ちゃったなーという感じです。
凄いものを見せてくださった万里さん、永さん、スタッフの皆様、出演者の皆様に心から感謝です。
これからも「まりしろ」を磁石にさせていただいて、いろいろなライブに行きたいと思います。
※ねこマジさんとスセリさんのことばっかり書きましたけど、男性陣も面白かったです。
紫文さん、寒空はだかさんはかなり好き!と思いました。
すわ親治さんは子供の頃、ドリフを観ていたので存じあげておりましたが、あんなに唄がお上手とは知らなくて驚き。
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