木村万里 Wrote



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▲12月下旬
「となりの俺は笑っているPLUSTIC PLASTICS」
新宿シアター・ブラッツ
あまり期待せずに行ったら、結構感心した。
飽きずに最後まで見た。
空間として、奥行きあるし、案外ゆったりの客席、
厚生年金の前と言えば
わかりはいいし、会場としては申し分ないのでは。
楽屋もゆとりありそうだし。
こみいった構成。よく考えるよなあ。
次元変えたり、この人は実はあの人だったとか
暗喩だとか、はぐらかしだとか。
演芸の楽な物語に飽きたときに、演劇でバランスとったりします。
注意点は、はぐらかしとか驚かしとかを、作ること自体に
はまりこまないことですよねえ。
若いと、アイデアとかがどうしても武器になるし
アイデア出しで満足してしまう傾向になる。
込み入らせてなんぼ、みたいな。
手段が目的にならないことを願います。

「団鬼六忘年会」新宿・土佐
鬼六先生、なんだ、元気じゃない。
顔色もいいし。
今度は旅行に行こう!熱海だ!と大いに張り切る鬼六さん。
文庫本「果たし合い」をもらう。
そう言えば、先生の本、ほんと読んでない。
申し訳ない。ダ・カーポはときたま読みます。
また嘘がうまいよねえ、って。
挿絵画家の堂昌一さんが、また、お元気。
赤坂での原稿取りを思い出す。
出張校正の帰り、今にも眠りそうな体で寒い冬の日、
さんの挿絵が入らないと校了にならないため、
家の前で立ちつくした日。
戸はぴしゃりと閉められている。
そこへ飼い猫がミャアと一鳴き
10センチほど戸が開けられた。
玄関へ入って行く猫が恨めしかった冬の朝。
仕事のしすぎで倒れる寸前の堂さんの体を心配した奥さんとの
攻防が続いた日々でした。
別の挿絵画家・沖さんが、私が何年も前に出した年賀状を持参。
寅年の賀状でした・・ということは・・・・もう30年前くらい前?
拙い字。今とあまり変わらないのに苦笑。
集まった連中は、みななにやらあやしげなメンツ。
はっきりなにをやってると人に説明できない感じ。
あやしい本やらを作ってる人たち。
その分、真実がある気もする。
鬼六さんのユーモア小説って、ほんと面白いんだから。
私は、昔、お腹かかえて笑いました。
SMもいいけど、あれほど笑ったエッセイはない。
是非、鬼プロ時代のこと書いて、とお願いしてきた。
左手は動かないけど右手は動くそうだから。
口述筆記だってできるし。
私も昔、先生の口述筆記したことあったよ。
縛りのカメラマンとして有名になったらしいS氏。
女の子に振られてふっきれたと思ったら、またよりがもどってと
落ち込んでいた。
「せっかく心の整理をつけたのに」だって。
なんだかなあ。
北関係の通訳者の本を作ったと
あいかわらず詐欺師の風貌で大阪弁のN。
変わらんなあ。
みなあやしすぎる。
鬼六さんは、二次会でゴールデン街へ行くと新宿の闇に消えた。
元気元気で一安心。
ふぐちりに鍋。
焼酎適当に飲んで、こっちはまだ仕事だあ。

「年の瀬暴走特急〜清水宏のサタデーナイトライブThe Best」紀伊国屋ホール
やるきまんまん男のクロスワードパズル解きはおかしいねえ。ガンナロマアワワって何?
サザンシアター「らさある亭」の時の、「秋の年中行事」というのが最高だったよ。
枠をはみ出して力いっぱい言葉を書きなぐる男。
やる気まんまん男と、やるきないない男を落語「長短」になぞらえて
クロスワードパズルを解きあうっていうアイデアどう?絹代さん。
ないない男は常に短い言葉しか浮かばないのね、もちろん。
「斧」とか「火」とか「樽」とか「右」とか。
で、「ガナマワ」が答えになったりして。
半端なマイムもおかしい。
きっちりやるパントマイムって、言われてみれば滑稽だものねえ。
どうです?上手でしょ?っていう思想自体が今は滑稽に見える時代かも。
どう?こんなにいっぱい武器持ってるのよ、核のボタン押したら世界破滅よ、凄いでしょ?と世界中の国が
自慢しあってる。滑稽の極み。自分で自分の首締めてる。
どう?このロープ丈夫でしょ?これだけ丈夫だと簡単に首しめられるのよ、やってみましょうか、ほらこんな具合、ってやってみせてる戦争馬鹿がいっぱい。
SMプレイで欲望を解消してるうちはいいのだけれど、
プレイ知らずで本気ばっかりだと
そんなの大人じゃないでしょう?
縄を使って本気で縛って殺しちゃなんにもなんない。
快楽を作り出せないのを子供と言う。
エロじゃない国々の果ては・・・・・。

「三代目神田山陽の会」紀伊国屋ホール
オープニングがとにかく凄い。
グローブ座で、ふんどし姿のポカスカジャンに支えられた脚立の上で扇を振り回しながら
セリで上がってきた北陽に会場が熱狂したときも凄かったけど
この日もいやまた熱狂。
北海道のテレビ゙とNHK「ようこそ先輩」の
テレビカメラが2本入って
飛び上がったら頭の方、映るかも知れませんよ、なんて
山陽がお客をあおるもんだから
ドワアーツとお客が立ち上がって飛び上がって壮観でした。
こういうアジテーションというか扇動するのは
私ら団塊の安保世代はよく体験していますけどね。
高校時代に付き合っていた人があおり上手で天才肌だった。
先生までのせられていたよ、高校2年生に。
三代目、新作に挑む姿勢を見せると、すっかりあおられて味方と化したお客は
みな許す。
そりゃそうだ。
ライブはグルーブ感だものねえ。
CDじゃなくて、生音楽ライブ゙なわけだから。
一度登場して「もう一度出てきますから・・」と
やってまた一盛り上がり。
ああいうやり方があったんだ、と二次会で清水宏
悔しそうにつぶやく。
当日のパンフより↓
「さて来年はたぶん四月頃まで冬眠です。その間に本を作ります。念願の出版です。春からは連続物を読みます。
長編新作です。あとは・・・金髪にでもしてみますかね。少しお腹の肉も減らして、とに角今年はこれで終了であります」
★山陽情報→1月12日NHKラジオFM放送「日曜喫茶室」に山陽出演
番組を作った(本を書いたのかデイレクターなのか)石井彰さんからの年賀状にお知らせありました。
たまたまこの「ここんとこ」見た人ラッッキーね。
しかしちと出世早すぎ?

「花緑ごのみ」紀伊国屋ホール
おぼっちゃまの部屋で、ピアノ披露。
へえ、ほんとに弾けるんだああ。
紀伊国屋の人が作ったという舞台大道具、へえ、あれだけで「部屋」って感じになるう。
花緑の位置はなんだってやれるポジションだからいまのうちになんだってやるぞ、という気概。
本を読んだら、辛かった時期のことも書いてあった。
さもあろうさもあろう。
エントロピーが高い時期はなにはともあれ未来があるからいいよねえ。
すがすがしい青年です。
この紀伊国屋ホール公演3日間に手を変え品を変えからんだ昇太
清水のときは、派手な着物を羽織って客席に登場。「携帯の電話は・・・・どんどん鳴らしてください。8時半頃に鳴らしてください」と扇動。
山陽のときは、高座できっちりクリスマスネタ新作を作ってきて完成度の高さを見せつけた。
花緑のときは、休憩時、幕前でギター弾き語り。オリジナルソング。
「この3日は俺の会なんだ」と豪語していました。
「オレスタイル」と劇小劇場での昇太を見られなかったのが2003年の痛恨事・・・。

「砂の瞬き」茶室ゆべし案・ポかリン記憶舎 しもきた空間リバティ
リバティがこういう空間になりうるのねえ。
薄闇に浮かぶ立派な社長机と椅子、そしてソファ。
あたためるのが仕事の和服の女性たち。
患者をあたためる仕事はかなり名誉のある仕事で
ソファあたため係はまだ新米の仕事。
命あるかぎりの患者。
エロス?時間?温度?和服?たゆたう眠り?
安部さん、町田さん、
じっくり精緻に見せる感じさせる
遠くに聞こえるかのような小田急の電車の音も効果音と成り果てた。
現実時間的には短くて
でも濃い。
見る前と見た後では明らかに違う世界観を手に入れた感じがするので
得した感じ。
掃除機買ったら、洗濯も料理もできちゃったわ、私
みたいな〜。
わかりませんよねえ。
まあ、見て頂かないと、こればっかりは。

「駄句駄句会」下町
まあ、のんきに冗談ばっかり炸裂。
どの舞台より、一番笑いが多いとき。
笑いのプロが一堂に会するわけだからすかさずギャグが入り込み笑い連続。
みな己の役どころをわきまえておのが持ち場を順守。
たい平、3人目の子供ができたと報告。
「年中はらんでる」とすかさず「寝床」のフレーズが出る。
落語知らずは入り込めない集まりです。
う越長という店名、3年目にしてやっと読み方わかる。
ウオチョウ、だって。読めないっての。
来年の12月にはもう忘れてると思う。
そしたらまた来年聞けばいいや。
ここのふぐはほんとおいしい。
鬼六忘年会よりこっちの鍋がおいしかった。
左談次さんは、中野へ談志映画祭へお仕事に行くということで、ちょっとセーブのもよう。
それにしても、まんべんなく全員に対応するきめこまかな座持ちのよさ。
4時から始まったので、ひれ酒かなり飲んでしこたま食べて外へ出ても
まだ7時。ぞろぞろ駅近くへ移動して今度は洋酒。
私はエズラブルックス13年物にいってみました。
高田さんをみつけた隣のテーブルの若者。
「あの、連絡したいので名刺ください」だと。明るく。
困った奴らだなあ。みなが機嫌悪いときだとぶっとばしもんだなあ。
ガキンチョの非礼。
まあ、みなで大人の対応。
「ああ、ごめんね、名刺もってないのよ。ここにいるみいんな持ってないのよねえ」
とにこやかに高田父あやして帰す。
左談次兄イ、小さく毒づきながらも
彼らの背中に向かって
「ほんとにごめんねえ〜」
とわざとらしくあやす調子に彼らはからっきし気づいていない。
からかわれていることに一生気づかずに死ぬね、きっと。
それはそれで幸せなことだと思う。
みなが機嫌よくてよかった。
喧嘩になるとこだったあ。
うちへ帰ったらまたお腹がすいてきて
もらった稲庭うどん作って「冨久長」飲んで、昆布巻き食べて、寝た。
で、翌朝驚くことに。
こんなのんきにやってた時に、毎日新聞記者佐藤健さんは
この世にお別れをつげていたのでした。
そう言えば、父が亡くなったときも
後で思い返せば、渋谷でラジオ短波の石井桂子さんと
囲炉裏を囲んで焼き鳥食べてたのだった。
酒好きな人を送るには、酒場からの餞シチュエーションってことでgood bye!


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