木村万里 Wrote



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▲1月下旬
【偶然の三乗。ミステリーゾーンから、しめこのうさぎ!】

いやあ驚いたのなんの。
落としたのを知らなかった落とし物発見!の巻。
今日の夕方、万分の一の偶然に鳥肌が立ちました。
ウッソーでしょう、と私はまんまる目。
漫画でなら、顔のまわりに日の出もようが放射線状に外へ向かって伸びて
ガビーンという擬声語が添えられる場面。
「こんなことってあるんですねえ」と
下北沢のレジを打ってるキシフオートのおじさんと
びっくりしあいました。
数秒、何かが違っていたらこうはならなかった。
去年のクリスマスイブから物語は始まります。
山陽の舞台を見て打ち上げの後、二次会に流れました。
そこには、一日前に同じ紀伊国屋で舞台を終えた清水宏もいて
なんだかんだ話して、それでも小田急最終電車に間に合いました。
が、ぼおっとした私は駅を乗り過ごし梅ケ丘まで行ってしまいました。
しょうがない下北沢まで歩くか、でも疲れが極度にたまっていた私は
近いけれどもタクシーに乗ることを選択しました。
でも、駅の近くに自転車を置いて来たことを思い出し
家の前を通り過ぎて駅までタクシー。
かわいい自転車。
盗まれにくいように、
人からもらった唐草模様のテープをあちこちに貼った私の緑の自転車。
が、ない!
正月に向かって町をきれいにしようということなのでしょうか。
お昼にはあんなに並んでいた自転車がいっせいに、ない。
そうか、ま、つぶされるんじゃなくて誰かが乗るならいいけれど。
東南アジアに売られて、誰かの役に立つならそれもよしとするか、と
自分を慰める。
新作講談「鼠小僧外伝」を聞いたところなのに
そうか、サンタクロースはあげるばかりじゃなくて自転車を撤去もするのね。
ほとんどあきらめかけていた今年。
自転車を保管しているので取りに来るようにと葉書が一枚。
やれ嬉しや。
が、風邪気味で弱った体に気力が湧かない。
身分証明書も持参するようにと書いてある。
免許証もパスポートもない身なれば国民健康保険証のみが身分を証明するもの。
どこにあったけ?と思うまも探す間もなく
すわさんの稽古場へ向かう。
と、そこに元気そうな顔をした藤上貴代さんがいた。
笑主義の打ち上げで知り合ったお姉さん。
そうだ、この人に自転車取りに行ってもらおうと直感がひらめく。
うちへ帰って葉書をよくよく読むと、代理の人の身分証明書がいるとのこと。
免許証を持ってるという藤上さん、実に頼もしい。
そんなことがあって、
本日、私はすわ舞台で使うクッションを探しに下北の町へ出かけました。
おお、これはぴったり。
安いし。
これかあれかどっちかがイケル、よしよしとご機嫌になる。
そうだ、猫の缶詰も買っとこうか、最近よく食べてくれる缶詰がなくなってたし、と
私はキシフオートへ。
缶詰をかごに入れてレジへと向かう私。
するとナイロン袋からなにやら出して見てるおじさん。
袋には紙が貼り付けられていて、そこには
「22日、落とし物」と赤いマジックの文字が。
おじさんの手元を見ると・・・・
・・・・れれ、見たことある、それ。
青のビニールのカードケース。
恵比寿のアトレで買ったカードケース。
れれ、おじさんの見つめる先は
私の保健証。
なに、どういうこと????
おお、私が22日にここに落としたものだったのです。
ひええええ。
「あ、それ、私のです」
「え、そうなの。22日に落としたのに取りに来ないからどうしようかと調べてたの。
ドラマのカードが入ってるから聞けばわかるかな、と思って。
最初、若い人のかなって思って保険証見たら
生年月日から、そうでもないなって思って・・」
(余計じゃ、その一言は)
苦笑しながら正直おじさんにお礼。
「ええ〜、私、落としたことも知りませんでした。
こんなことってあるんですねえ」
「すぐそこに落ちてたんだよ。
いやあ、僕もいつもはこの袋ずっと壁にかけてあったんだけど、
今ちょうど、だいぶたってるなあって見てたの」
たまたま袋を開けて調べていた何秒かの間に
私がたまたまレジへ向かったという
こういう偶然、確率はすごいものがある。
後々、いろいろ分析するとますます偶然性は増すばかり。
そもそも、私が自分で自転車を取りに行こうと保険証を探してみつからなくて
焦ったとしても、キシフオートで落としたなんてテンから思っていないので
探しようがないし、ただただあせった時間が過ぎていたことでしょう。
各種カードが12枚ほど入っていたので不自由この上なかったはず。
ポイントためるとかそういうのばっかりだけど。
キャッシュカードは入れてなかったのですが。
なんとかなるとは言え、いやあな時間がずっと流れたはずですよね。
俯瞰で見ると
何度も私はキシフオートへ行きながら
(文字はなんでも読む癖があるので)
壁にかけられたナイロン袋に貼り付けられた紙を見ながら
また、落とし物をする人がいるのねえ、どっかのあわてものが、
と他人事で眺めたに過ぎなかったことでしょう。
何日も何日も私は探し物を前にしながら出会えないというストーリー。
映画の1シーンを見るみたいでした。
偶然と偶然が掛け合わさって、
落としたことも知らない
落とし物を本日発見!
でも、こういうことよくあるんです。
忘れ物、落とし物が返ってきた回数の多さと言ったらもうすごいです。
そして、偶然、知り合いに会う回数も驚くほど多いです。
しまった!と思ったあとに
かえってあれでちょうどよかった
ということがほんとよくある。
だから、しまった、と思ってもあわてない習慣がつきました。
結構、あとでいい具合に回っていくのよねえ。
だ、か、ら、
しめこのうさぎ!


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