06/1/27 姫路市民会館(兵庫県)
新春恒例「米朝・小米朝親子会」
Polovetsian
開口一番 桂 吉の丞
「親子酒」 桂 宗助
「稽古屋」 桂 小米朝
「鹿政談」 桂 米朝
(お仲入り)
モーツァルトに寄せて 「日頃の行い」 桂 小米朝
「はてなの茶碗」 桂 小米朝
仕事でもプライベートでもかなりいろいろ自分に言い訳をしつつ、ほぼこれだけのために姫路へ向かった。
だって、こんな会は関東ではまずないし、それこそ酒ではないけれど、関東でないなら上方へ「こちらからお迎えに」いかなきゃ。
この姫路の会は毎年恒例の会ということで、以前は米朝師が2席、小米朝師2席だったそうだが、数年前から1席−3席となったとは小米朝師の話。
少し間に合わず、宗助師の「親子酒」から。
上方と関東ではこうも違うか、と思う話の一例。
だけどサゲが同じ、というのはなかなか面白い。僕はこの上方テーストの方が肌に合う。
ひと席目の小米朝師「稽古屋」。
とにかく何か芸を身につけたい男が、芸のお師匠さんのところに行くが、いろいろとんでもないことをやらかす話。
サゲではなく、歌舞音曲を交えたストーリーを楽しむ話。あっさりと。
米朝師、「80にもなるとぼけてきて…、話を思い出せないと困るから演目は<お楽しみ>としているが、私にしてみれば<お楽しみ>でも何でもない。」といいながら「鹿政談」。
全く嫌みのない話の流れ。鹿を殺した豆腐屋のことを多く語らない。
なるほど、これが名人芸なのか、と思う一席。
仲入りを挟んで、小米朝師2席。
最初は、なんとこの日がモーツァルトの誕生日=小米朝師の誕生日!ということで、
「モーツァルトの生まれ変わり」と自負される小米朝師ならでは、「フィガロの結婚」の要点を上方落語にまとめた「日頃の行い」。
なるほど、こうやってやればオペラでも何でも落語になるのか…。
トリは「はてなの茶碗」。この話を聴くのは実は初めてで、まずストーリーのできばえに感心する。
そして、落語の主人公によくある「だめな男」を演じると小米朝師は一品である。
プリンス、というのがうまく出てくるのだ。もっと関東にも来て欲しい。つくづくそう思う。
7時少し前に入って、8時50分終演。そう長い時間ではないのに、ものすごい充実感がある、
いい会でした。これを年1回聴ける姫路の皆さん、うらやましい限りです…。
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