しもきた空間リバティ 「絹9」

新宿末広亭「余一会 六人の会プロデュース
『明日の寄席』昼の部」
下北沢本多劇場「志の輔らくごin下北沢」vol.12文楽篇 初日
しもきた空間リバティ「絹9」
倉庫の二階 「晴乃ピーチク大漫談会」
横浜「Thumbs Up」 なぎら健壱ライブ
古本酒場コクテイル 「ふちがみとふなとライブ」
築地ブディストホール 立川談春「立川談春独演会」
日暮里サニーホール 柳家三三「月例 三三独演 第1回」
三鷹文鳥舎 柳家紫文「みたかdeきいたか」Vol・6
よみうりホール「第13回東西落語研鑽会」
お江戸日本橋亭 たま・南湖二人会2days
有楽町よみうりホール「談志好みの芸人大全VOL.2」
紀伊國屋ホール「林家たい平独演会初夏」
STAR PINE’S CAFE 
寒空はだかソロツアーin東京「トコナメの島セントレア」
新宿紀伊国屋ホール「林家たい平独演会」
新宿紀伊國屋ホール 「林家たい平独演会 初夏」
十番会館「麻布十番だるま天国」
国立演芸場「三宅坂で乱歩。」
大阪能楽会館 志の輔らくご「能楽どーや」
かもめ座「カバレットシネマinかもめ座」
大和屋能舞台
「第4回大和屋花舞台最終公演 花に遊ばば 「親子茶屋」の世界」
ピッコロシアター「米朝・小米朝親子会」 
大阪・天王寺茶臼山舞台「年越しオールナイト落語会」
内幸町ホール「すわ親治ひとり舞台5」

バックナンバー


05/05/10よみうりホール「第13回東西落語研鑽会」
にしき

今回、演目も出されていなかっただけに、一席ごとの期待感もさることながら、目の前には一人ずつしか現れないのに言葉で絡み合う5人の出演者に、「次は?次は?」とワクワクしながら見ていました。
この日の落語をもしもCDにするなら、絶対に会全部をトータルで収めてほしい。
「落語“会”ライブCD」どうでしょう?
トップバッター、梅団治さん。
「私の後はテレビで見たことある方ばかりで・・・」と始めて「黄金の大黒」へ。
東京のとはまた違って、「な?」と同意を求める「よっさん」が可愛らしい。
上方言葉にどっぷり浸った後は、江戸前の花緑さん。
関西での落語会の体験談、そして
「落語会もカーテンコールがあっていい。トリの昇太兄さんが終わったら、みんなで二拍子の拍手をしましょう」と提案。
噺は、パワフルな「ちりとてちん」。
続く文珍さんは、いきなり「今日昇太さんは“寝床”をやります」
え?言っちゃうの?でも楽しみ。いろんな気持ちが入り混じって、客席は「お〜」。
当の文珍さんはと言うと、何を演やろうか迷った末に、油断できない“くすぐり”満載の「七度狐」。
鳴り物も賑やかに、爆笑のうちにお仲入り。
ここでもう2時間経過です。
さて後半。志の輔さんは一体何を演るのだろうと思っていると、出てくるなり「明治大正のころにおきましては、義太夫というものが盛んでございまして・・・あ、これは“寝床”のまくらでした」ドッカーン!!
最近の出来事と、思い出に残る結婚式のスピーチをまくらに、どっこまでもかみ合わない“フツーの夫婦”の噺「はんどたおる」。
爆笑に告ぐ爆笑。
さあ、いよいよトリ、昇太さん。
盛り上がるだけ盛り上がって、もう客席は期待感いっぱいです。
「も〜」という表情で登場、「タイガー&ドラゴン」の話から、先日の独演会のときに語った「落語家漁民説」で新作への思いを熱く語りました。
ネタ出ししない会のはずが、来てみたらパンフレットには「古典をやるだろう」と書いてある。文珍さんは「寝床」と言っちゃう。もう「寝床」しかできない状況に、「こんなことじゃあ僕の良さは生きないんです!!(上の方に向かって)そうですよね!師匠!!」
おもむろに袴と着物を脱ぐと、その下には赤に白いラインのSWAのユニフォーム!!
「寝床」への期待をみごとにひっくり返し、噺は「人生が二度あれば」へ。
どうだといわんばかりにひざを立ててポーズをとれば、なんだかSWAの公演のよう。
幕が下りると客席は迷うことなくカーテンコール・二拍子の拍手。
幕が上がり、昇太さんに呼ばれ、私服姿の出演者総登場。
「こういうときにうまいのがこのおっさん」とマイクを向ければ、
志の輔さん「“寝床”ってああいう噺だったんだ」
梅団治さん、戸惑いながら「うれしいです」。ほんとにうれしそう。
文珍さんが「これは恒例にしないで」と言えば、
花緑さんが「これから恒例にしましょう」。
昇太さん真ん中で「あらあら」の顔。
三本締めが流れてしまったのは残念だったけど、興奮のうちにお開き。
出演者みんな芸人魂爆発で、昇太さんを肴に、前の人の波が次々に大きくなっていきました。
それをずっしり受け止め、投げ返した昇太さんもすごい。
この会に居合わせた幸せ。
昇太さんの「寝床」は、またいつかの楽しみにしたいと思います。

top

Copyright (C) 2003 marishiro

 

inserted by FC2 system