05/02/10 ピッコロシアター「米朝・小米朝親子会」
未満
「親子会に、まったく他人の私がまず開口一番を」と佐ん吉「池田の猪飼」からスタート。
猪の肉を求め、大阪南、十三、服部、岡町〜池田へと歩く、交通手段のない時代のスローな空気がいい。
続いて小米朝。
塚口という会場だからか、地元ネタで沸く。
武庫之荘、尼崎の中途半端な土地について。
七光り、御曹司、北海道の会ではめくりに「子米朝と書かれた」などなど、相変わらず、自虐トークも。
嫌みに聞こえないところが小米朝らしくてよろしい。
「青菜」
この噺、マイベスト10に入るかも。
おしいれの中で汗だくのおかみさん、いつもお疲れさん!
金持ちの旦那が二鶴さんみたいなしゃべり方。
仁鶴さんもこの噺演ったら上手そうだ。
優雅でのんびり、そして軽いコメディータッチが小米朝に合ってる。
「私の時のような拍手ではだめですよ、両手で拝んでお迎えください」という小米朝の紹介で、国宝登場。
米朝
念願だった、国宝「らくだ」!!
「この頃はぼけて、途中で止まるかも知れません」弱気コメントは相変わらずだけど、
この日はNHK取材カメラも回っていたせいなのか?シャキッとした素晴らしい高座を聴けました。
「死人が恐い?生きてる人間の方がよっぽど恐いわ」
こんな熊さんのセリフも国宝が言うと深い。
アル中の屑屋は、泣く娘に酒を買いに行かす。
友人曰く「本当に酔っぱらってるみたいだった、国宝の顔がぽっと紅潮してた」
「かんかんのう(かんかん踊りと言ってた)」ももちろんだけど、飲みながら、らくだの髪の毛が1本口に入ったのを、
指で抜き取る仕草、この噺をこの仕草一つで言い表しているよう。素晴らしい。
伊勢音頭でらくだを運ぶところまで。
〜中入り〜
「文化庁から、国宝をみだりに使用してはいけない、と通達がきまして」
で、トリは小米朝。
黒い着物に緑ストライプの袴がかわいい。以前の親子会では当然、米朝がトリだったんだろうな。
「地獄八景亡者戯」
1時間に及ぶ熱演。今年は会長辞任で黒白歌合戦できるかどうか、が新バージョンだったか。
くすぐり、ギャグ、パロディー満載。本人も楽しそう。
来週は精選上方落語会。
2つの中入り挟んで、トリは桂文枝、露の五郎、桂春団治という何とも豪華な会が楽しみです。
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