05/04/30 有楽町よみうりホール「談志好みの芸人大全VOL.2」
木村万里
談志師匠に野末陳平さんに吉村作治さんに高田文夫さん、そこへネタを見せる若手芸人。
かなり斬新な企画です。
テレビ番組でありそうな。
いろんなセンスが舞台にあがるので、まさに互いに試される「感覚」。
よみうりホールほどになると、有利なのは直接訴えかける芸なわけで、客席入り込み江戸曲独楽三増紋之助さんが大喝采になるのは目に見えていて、まさに狙い通り。
2本アンジャッシュコントも、押し芸コントなので、ツボを押さえて笑いを誘う。組み立てジグソーパズルコント。
笑いやすいようにもってく表情、動き、しぐさ。
カンニング竹山さんにとっても、直接語りかけ話芸だからして得な設定舞台です。
入場料が5000円であることについて触れ、アフリカでは、かわいそうな子供達に1円で1本のワクチンが買える、ってことは今日みなさんは一人で5000人の子供を殺したことになるんですよ、と。そう考えたら、生きていけないなあ、でも、そうなのよねえ。
今日出てるメンバーなら、渋谷で800円で見られますよー、も、ある意味真実。でも、来ちゃったよ。
バカリズムは、価値観反転ネタ。優勢と劣勢が入れ替わる、引き芸コント。
「らくだ」だな。
じっくりじんわり、絹場での方が5倍くらい面白くなるけれど。
東京ダイナマイトは、「小さな前へならえ」ネタ。(どういうネタ命名・・一人ツッコミ)
じわじわせまりくる引き芸コント。やっぱ、絹場での方が5倍は面白い。
ハチミツ二郎さん、談志師匠から「板についてる」とおほめの言葉。
両者、空間の大小ではないような気がします。見せる空間づくりというか・・・。
でも、きちんと集中して見る客席に感心。声には出さずとも受けてることがよくわかる。
以前は、こういう引き芸は絶対に大舞台ではケラレたものでしたが、進化しましたよねえ。
ペナルティは、押して押しておりました。狙い通りだったのではないでしょうか。
「ナナメってる」という言葉に反応する私。
これは、若手が談志師匠のお眼鏡にかなうかどうかの会というより、師匠が彼らの芸にどういう評価を下すかを試されるような会ですね。
お客さんの内訳を知りたい気がムラムラ。
談志・高田ファンのパーセンテージはどのくらいなんでしょ?
違うセンスのぶつかり合いをドキュメントとして見に来てる、といったところでしょうか。
そうか、暮れの木村万里セレクションもそれを狙ったものではあったのだよな。
お客さんがライブに同時に参加しているからいいのであって、さっき、テレビ番組でありそうな、と書いたのは激しく撤回!。
ライブだから可能な企画なのねえ。
まだ言葉にはならないいろんなことを勉強させてもらった会でした。
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