●07/6/5. 大阪・天満天神繁昌亭
「桂あやめ落語家25周年★五日のあやめ〜一日三席相勤めます〜」
3日目
未満
桂 三四郎 「大安売」
桂 あやめ 「営業一課の高田くん」
神田 山陽 「鼠小僧外伝 サンタクロースとの出会い」
神田 山陽 『赤穂義士銘々伝』より「中山安兵衛 高田馬場十番斬り」
桂 あやめ 「サカイで一つだけの花」
―― 中入り ――
桂 あやめ 「OH! 舞妓(マイガール)」
ギリギリに着いたので、2階席かな思いつつ、ケンパル君(おしどり・夫)が案内してくれた4列目中央に座る。
見上げる格好で首痛〜い。腰の位置を低くずらしてもたれたら、今度は後頭部が椅子の木の部分に当たって痛〜い。
開口一番、日替わりイケメン 5人衆 桂三四郎クン
実家に犬を飼っている、オカンが強烈、
高校時代、ある日の弁当は白ご飯の横に缶詰だけ、
よく見ると「ペディグリーチャムだった」ほんまかうそか分からんけど凄い。
犬缶詰だけはさすがにできないけど、
いつかホテイの焼き鳥缶でデビューしてみたいと夢見る私。
あやめ、
今日この日がちょうど入門から25年目、と会場から大きな拍手
をもらい、
「営業一課の高田くん」
片思いの高田くんに、気合いを入れて作った弁当を渡すも、
ご飯の上に海苔であしらった「あいしてる」という文字の
ほとんどがフタに引っ付いて、「めし」だけ。ありえない〜と!こんな、トホホなギャグ満載。
山陽、グリーンの SWA ジャージ着物で登場。
客席挙手システムで「鼠小僧〜赤穂義士伝」半分ずつ。
公団〜講談社など毎度なマクラ、
かまずに演じ、声量とテンポは相変わらず。
初の客が多かったみたい、笑いもドッカンと。
後ろのおばさん達「すごい迫力やわぁ」と溜息まじりの絶賛。
SWA緑の着物を差して「3って何?」というざわざわした声も聞こえたりして。
あやめ「サカイで一つだけの花」
トリイホールで聴いて以来2回目。
マクラで槇原敬之について、
こんな名曲を作ったら、過去の「覚醒剤・ゲイと同棲」問題なんてすべて精算したようなもの。
昔の噺家もヒロポン打ってたことだし、
槇原と井上陽水の2人は覚醒剤やってても認める、と。
「アジアの純真」出だしの国名列挙から「白のパンダをどれでもぜんぶ並べ〜て〜♪」
・・・普通の発想ではありえない、こんな歌詞。
と褒め称えつつも、何でもつい斜めからみてしまう癖で、と噺へ。
実際に造花を使ってしゃべらせると云う、視覚的な噺。
花屋の店先、切り花たちの壮絶なバトルが繰り広げられる。
かすみ草が「私ら地味やし、添え物やし、いっつも集団やし・・・」とぼやき
菊が「私なんか葬式しか出番ないし!」と激怒、
「枚方大菊人形」という大一番があったやないですか!?とフォローされるも、
「なんでわざわざ武将の衣裳になんかならなあかんねん!」と逆ギレ。
もちろん女王的存在あやめやバラ、セレブ度を自慢する胡蝶蘭まで百花繚乱。
目の前で花を操り会話させている姿、むか〜し、ほんま小さい頃人形を使ってこなんことやってた、と妙に懐かしくなったことよ。
トリ
あやめ「OH! 舞ガール」
襲名披露公演以来かける噺と聞き、感激。
襲名の際、文枝師、その前の師匠ともに前座名があやめだったこともあり、
3人に通ずるピッタリの古典があるのでそれを演りたい、と文枝師に打診するも、却下される・・・新作を披露することに。
なんと、ネタ下ろしだったそう。
狂言の重鎮(和泉・・・名前忘れ)に贈られたというあやめの絵柄のそれは美しい着物で。
細部の表現を現代に直すだけで、ちっとも色あせないものだなぁ。
舞妓志望の、いかにも現代の二人の女の子、
彼女らのドタバタにお茶屋の女将が翻弄される様がおかしい。
初の座敷で客に飲まされ、酔っぱらってしまう。
芸妓になると「下戸」になって、もう今のように飲めません、
という古典のようにきれいに出来てるサゲ。
前日のあやめ版「ちりとてちん」がよかったせいか、古典を一席聞きたかった感も。
この日も、ほぼ満席の入り。
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