07/5/22.シアターIWATO「東京モザイ区」
イイじゃん。
観に来たみなさん、ダメじゃんか光洋さんのどちらか或いは両方の単独の舞台やライブをご存じの方が多いと思うので、
今回の共演はどんな仕上がりでくるのか、探るような、期待するような心持ちであったのではないでしょうか。
私個人的には、期待通り楽しませていただいて、予想以上に魅せられました。
終演の挨拶でダメじゃんさんが
「(光洋さんが)こんなにしゃべる舞台はもうないであろう、と、
そして私がこんな(なりきれないマイムの)動きをする舞台はもうないであろう、・・・」
というようなことをおっしゃって、客席から笑いが聞こえたのは、それが観客の心の内ズバリであり、今回の二人のホンネが伝わったからでしょう。
『漫才 メタボリック天才・秀才』 では、
話題のメタボリックから無呼吸症候群へとつなぎ、呼吸は大事だよ、の呼吸は「二人の息」であり、
ダメじゃんさん持ち味の「間」でもあると解釈。
納得してしまいました。
そして、しゃべりなれない光洋さんが頑張ってしゃべっている姿。
台詞に緊張していて、緊張に緊張していて、こちらにも緊張が伝わってきました。
容姿(衣装)は「八時だよ!全員集合」かだるま食堂さんを思わせます。
あれでハムエッグサンドはよくできました。
さすが国際的パフォーマー、ダメじゃん小出。
二人ネタでは『おじいさんといっしょ』が大好きです。
もともとはダメじゃんさんがソロライブ「負け犬の遠吠え」で披露していたネタですが、そのときはもちろん一人。
「次回はアルツ君とハイマー君を呼んでお送りします。」
というしめだったと思います。
それがほんとに「ハイマー君」というおともだちを連れて来られることになるなんて、驚きました。感激!
また、光洋さん演じるハイマー君は、おじいちゃん特有の「音」に感動!
「仕草」とか「動き」とか完璧!
細部にわたり「おじいちゃん」。ほんとにうまい。
『チャーリー山本』は泣く子も笑うキャラクターとして、有名になりつつある存在ではないでしょうか。
決めポーズはもちろんだけど、一歩足を踏み出すだけでもおかしいのだからすごい。
違った面ですごかったのは『ドゥミプリエ・山本』。
眼鏡をはずして髪型を変えただけで、別人。
美しい。基礎があるのだからあたり前に美しい。
ひきしまってしなやかなカラダのラインも、それぞれが生き物のように動く指の先から足の先までの関節も一流を感じさせ、お品を感じさせる。
のに。
なんだかときどきおかしい。
おかしい要素はどこにもないはずなのに。
美しすぎて、おかしいということにしてください。
光洋さん、ごめんなさい。
『エビス』にはまったくうなされっぱなしです。
横浜にぎわい座でのライブで一度観ていたはずですが、また、今回あらたに感心。
マグロ漁船、止まらないエレベーター、タミフル、
「デパート?おまえが言ってんのはT・O・B・U!オレがいってんのはTOB!」
グループ名「ゆず」に対抗して「びわ」
そして選挙戦出馬・・・
など、(あ〜そうそう)と思える時事ネタ、社会問題満載。
世の中をグレーに斬りまくる、ダメじゃん小出。
だから『世襲』で見せたはちまき姿が妙に似合っていて、
しっくりくるんだな〜。
『エビス』では七福神に問題を役割して、
それぞれがいるものとして会話を成り立たせ、
ダメじゃん本人が「エビス」一人で演じきる。
社会問題の多さにも(う〜む)とうならされ、
ネタづくりからキャラクターづくり、キャストも何役もこなすダメじゃん小出さんの凄さにも(う〜む)とうならされます。
どこかでまたこのネタみられたら、私はまたまた感心してしまうでしょう。
ベテラン同士ではありますが、
お互いに刺激しあって、教えて教わって、
真面目に取り組んだと思われる、
とても素敵なライブでした。
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