10/27池袋演芸場 「三遊亭円丈<還暦マイナス1才>独演会」
高橋ケン太
どんな分野でも、いい意味での遊び心とズルさを持った人が好きだ。
三遊亭円丈は、その2つを兼ね備えた存在かと思う。
だから期待せずにはいられない。
池袋演芸場に、三遊亭円丈独演会に行ってきた。
初めて円丈を見たのは、2、3年前。
高田文夫主催の高田笑学校にて。
第1印象は「ずるい」。
「ずるい」は、特に笑いの分野においては誉め言葉として使われたりする。
そのときの「ずるい」もその意味で。
高座に電話機を持ち込んで、落語に使っていた。おおいに笑った。
そして、今回2度目。
杖を突いて、お弟子さんに引きずられながらの登場。
2席のうち1席はネタおろし。もう1席は過去のネタの改訂版。
還暦マイナス1歳ということだけれど、それでも今なお、新しいものを生み出そうとする姿勢が、刺激になった。
そのほかのゲスト出演者も充実していた。
なかでも上方の桂あやめは初めて。
合コンを控えた30過ぎの女たちの奮闘を落語に。女性でしか出来ないネタだ。
思うのだけれど、女性は笑いに関して男より不利になることもあるから、
そのなかでいかに笑いをとるかということを常に考えているんじゃないか。
笑いに関して、男はそういう方面からはあまり考えないような気がする。
でもいけないよな、それじゃあ・・・。
新作で固めた落語会。刺激あるひとときとなった。
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