●08/11/5. 東京芸術劇場中ホール「白鳥ジャパン大独演会」
まかしょ。
白鳥師が圓朝作「札所の霊験」を演るというので、駆けつけました。
19時開演。
緞帳が上がると、高座で頭を下げたままの白鳥師が姿を現しました。
そして、談春師を呼び込みます。
白鳥師が、高座の後ろに隠してあった座布団を自分の隣に並べると、
談春師「俺が座る座布団を床に置くな!」と鋭い突っ込み。
白鳥師が「札所の霊験」を「ふだしょのれいけん」と言い間違えると、
談春師は「ふだしょのれいげん」とピシャリ!
終始、談春師が突っ込みまくった爆笑の15分。
最高の開口一番です。
そして、白鳥版「札所の霊験」
時代は昭和。
舞台は江古田の日大芸術学部。
花魁はミス江古田、ミキちゃん。
田舎侍は新潟から出てきた学生、タメちゃん。
恋敵は、空手の達人、竜之介先輩という人物設定に置き換えての物語が始まりました。
タメちゃんと竜之介先輩の決闘という場面で前半終了。
続いては、談春師が、本来の「札所の霊験」を解説を交えながら、口演。
終わったところで、「何分やった?」と前座さんに声を掛けると「23分!」。
談春師の持ち時間は30分。
まだ時間はあるとばかりに、「紙入れ」に突入!
想定外の贅沢なおまけに得した気分。
師で聴くのは初めてですが、女将さんの妖艶さとしたたかさが見事でした。
仲入り後は白鳥師の後半。
前半に張った伏線、特殊メイク、Rの指輪、
竜之介の妹、
そしてもう一人のライバル、石井先輩が一気に繋がりサゲとなります。
演目は「打た所の正拳」
好対照の二人による「異種格闘技戦」のような落語会。
振り子の揺れ幅の大きさが、
互いの存在を引き立てる相乗効果を生み出したように思いました。
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