7/10 鈴本上席夜の部 「トリ三遊亭白鳥」千秋楽
にしき
先週3日と、二度目。
登場した白鳥さんは、白鳥の紋(?)を白く染め抜いた青い着物にはかま姿。
いつもの姿と思いつつも気になることが・・・。
なんだか顔が小さくなったような・・・、
しかも赤い顔。
さすがにトリとしての10日間はきつく、やつれ、千秋楽のプレッシャーに負けて、
一杯ひっかけてから高座に?それとも前祝い?
と思ったら、さにあらず。
この日は雪国の噺で汗をかかなくていいように、先にかいておこうと、2時間も、近くのサウナに入ってきたとのこと。
「顔は赤くなるし、体力もなくなるし、余計なことをしてしまいました」とはご本人の弁。
でも、そんなことは感じさせない熱演でした(それでも汗を拭き拭きということはなく、計画成功?)。
ネタは「もう二度とやらないと思います」と言いながらの「雪国立ち切り」。
古典「立ち切り」の雪国(白鳥さんの出身地新潟県高田)版。
雪国が舞台で、定吉が話す若旦那の不幸な行く末はより悲惨に、小糸さんはより純粋でかわいらしく感じました。
改作されているのかと思ったけれど、舞台を変えた以外は、ほぼ古典に忠実。
心地よいスピード感で、「立ち切り」の物語の面白さをストレートに楽しめました。
古典の「いいとこ取り」?
先週は、同じ雪国高田から始まる新作。
白鳥さんにとっては、身の回りのエピソードも、白鳥さん自身が持っているテーマも、古典落語も、みんな同列の「素材」なのでしょうか。
そういう意味では「白鳥ワールド」は古典も飲み込んだ「落語」そのものなのかもしれません。これからさらに楽しみです。
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