しもきた空間リバティ「渦26 るる渦」るー
しもきた空間リバティ「渦26 ややっ渦」機関車唐茄子
しもきた空間リバティ「渦26 るる渦」加藤カチント
しもきた空間リバティ「渦26 てつ渦」機関車唐茄子
下北沢劇「小」劇場「春風亭百栄の愛の落語劇場〜エダージ〜」
岡町高弥
ROCKER ROOM in 池尻大橋 『Asahi Noboru Live Vol.5』
まさタロー
紀伊国屋ホール「中西和久のエノケン」岡町高弥
お江戸日本橋亭 『桂小南治のニ席!!』まかしょ
池袋/東京芸術劇場中ホール
「よってたかって秋らくご21世紀スペシャル寄席ONEDAY」
まかしょ
新宿末廣亭「ロケット団定例集会其の48」 栗之助
なかのZERO小ホール「我らの時代、落語アルデンテ2」凡平
なかのZERO小ホール「ふたりのビッグショー」まかしょ
なかのZERO小ホール「我らの時代 落語アルデンテ2」まかしょ
練馬文化センター小ホール「落語教育委員会」まかしょ
石川県女性センター1Fホール『第12回おやこ寄席』まさタロー
吉祥寺喫茶プチ「体育の日だヨ!寄り合いパーティ
”ハッチハッチェルソロ  投げ銭ライブ」
 ひらりん
紀伊國屋ホール「三三・白鳥『両極端の会』Vol.3」くろべえ
浅草ヨーロー堂2階ホール『気狂いライブ』まさタロー
国立演芸場「笑福亭三喬・柳家喬太郎二人会〜東西笑いの喬演」 
 栗之助
天満天神繁昌亭
「あやめ・遊方2人会 〜今宵、カキイロの月の下で〜」
しもきた空間リバティ「渦25 ララ渦」桜もち
しもきた空間リバティ「渦25 テツ渦」
ユウキ(感想お手紙より)
紀伊国屋ホール「花緑ごのみ」
SWAブレンドストーリー『明日の朝焼け』
栗之助
銀座博品館昼「瀧川鯉昇・柳家喬太郎二人会 
古典こもり その五 銀座編」
まかしょ
昼 しもきた空間リバティ「渦25/テツ渦」
アンケートより Yさん

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●2010/10/2.土 国立演芸場「笑福亭三喬・柳家喬太郎二人会〜東西笑いの喬演」 
 栗之助

土曜日は、上方の三喬師匠と喬太郎師匠の二人会「東西笑いの喬演」へ。
上方の噺家さんは聴く機会が少ないので、三三・吉弥の二人会や、今回の二人会にはできる限り足を運ぼうと思っている。

一席目は上方の桂三金さん。
大層ボリュウムのある噺家さんで、見台と膝隠しが小さく見える。
体重は約110キロ、体脂肪率は50%を超えており、重量級噺家としては「西の三金、東の歌武蔵」と並び称されるのだそう(笑)。
三枝師匠のお弟子さんらしく、新作『奥野君の選挙』。
新作落語で扇子をマイクに見立てるのはよくあるが、選挙の演説シーンがあるため、なんと扇子を5本くらいゴムでまとめて持っている!
小道具の用意もぬかりなく(笑)。
立候補し、政界に打ってでようとする太めの奥野君。
選挙演説で「弱冷房車があるなら、強冷房車があってもいいじゃないか!」とデブに優しい社会実現のために訴えるという楽しいネタ。

三喬師匠の『転宅』。
見台や膝隠しは取り去って、東京の噺家と同じ高座スタイルで。
(余談だが、高座返しは立川こはるさん。立川流の噺家さんの前座働きが見られるのも、貴重な気がする!)
東京では「おめかけさん」関西では「お手掛けさん」と呼び名の違いから、女優でもお妾さんにタイプと、正妻タイプがいる、というマクラ。
太地喜和子、大原麗子、黒木瞳あたりはお妾タイプ、倍賞千恵子や松島菜々子あたりは正妻タイプ…から、本題へ。
東京で聴く『転宅』とは、ちょっとサゲが違っている。
妾宅の美女は、義太夫語りではなく三味線弾き。
関東の噺家さんでしか聴いたことがなかったので、なるほどこういうサゲ方もあるのか〜と納得。
軽くて、サラリとした味わいが良い。

喬太郎師匠は『野ざらし』。
久しぶりにやるネタだそうで、どんな噺だったっけ?と手探り状態で入ったせいか、言い間違いをギャグでカバーしている部分もあり…頭はすごい勢いで回転して次の言葉を見つけてくるのに、舌がついていかず、ついかんでしまうような…といえばいいだろうか。
ノっている時の喬太郎師匠は、あまりギャグを入れずとも、本当に語りと表情と“間”だけで、私たちをぐいぐい落語の世界に引っ張って行ってくれるので…。
秋が深まれば、落語の世界では“野ざらしシーズン”。
ぜひこの秋のうちに、ノリノリの「喬太郎の野ざらし」を聴いてみたい。

仲入の後は、再び喬太郎師匠登場。
前座時代に1年半だけ、飯田橋で一人暮らしをしたという話題から、不条理劇のような味わいの『いし』。
二ツ目の頃から聴いていて「不思議な噺だな」と思っていたのだが、不思議に色褪せず、繰り返し演じられてきた演目。
この落語、題名が漢字の「石」ではなく、「いし」なのも、何かの“意志”が働いているのかと、ダブルの意味を持たせてのタイトルなのかもしれない…と深読みしたり。

毎朝同じような生活を繰り返す若いサラリーマンの日常に入り込んだ、不思議な現象。
自作の落語だけあって、ちょっと普段のペースに戻ってきた感じ。ホッとする。
新作が作れる噺家さんの幸せなところは、過去に作った自分の作品(子供のようなもの、だろうか)が、座布団の上でたった一人だけで、300人のお客さんと闘っている時にも寄り添ってくれることじゃないだろうか。
この作品は、きっとずっと師匠に寄り添い続けるんだろう。
演じられるたび、表現は変わってくるかもしれないが。

トリは三喬師匠の『次の御用日』。
以前、仁鶴師匠のCDかテープで聴いて、すごく面白かったので、ちゃんと生で聴けるのが嬉しい。
“べべちゃん”やら“とうはん”やら、「これぞ上方落語!」というフレーズが盛りだくさん。
三喬師匠は、住友の浜の地理的な説明や、お白州の様子などを、丁寧に説明してくれる。
東京のお客さんには馴染みが深くない演目ということで、じっくり目に演じた『次の御用日』。
上方落語に出てくる丁稚さんは、東京落語の丁稚に比べて10倍くらい可愛く感じるのはなぜだろう(笑)。

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