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6月5日(土) 新宿明治安田生命ホール
「SWAクリエイティブツアー vol.1」
にしき
昨年の暮れ、発足宣言された、SWA(創作話芸アソシエーション)旗上げ公演を見てきました。
発足当時からどんな会になるのかとワクワク。
期待に違わぬ、ものすごいパワーでした。
「くれぐれも携帯電話の電源はお切りください。マナーモードも・・・“勘弁”してください」
という、切実な思いが伝わる山陽さんのアナウンスの後、開演。
高座の後ろに映し出されるそれぞれの出演者のビデオと、BGMが出囃子がわり。
トップに「SWA代表」春風亭昇太。
続いて、神田山陽、三遊亭新潟、林家彦いち、柳家喬太郎。
5席の新作で、一気に駆け抜けた休憩無しの約2時間。
アイデアを出し合っての創作ならではのことか、その人があまりやらなそうなギャグ、演出も随所に。
また「SWAはなんでもやるぞ!!」と、衣装のはや替わりあり、小道具あり、座布団投げあり、もちろん、噺の「テクニック」あり。
最後は5人おそろいの着物で登場してごあいさつ。
会員番号制で、1番 彦いち、2番 白鳥、3番 山陽、4番 昇太、6番 喬太郎 (5番は・・・)
昇太さんは、あいさつの途中で
「言いたいこと忘れました。ちょっと時間を下さい」
と、喬太郎さんにマイクを渡し、しばし後ろ向き。
しばらくして「そうだ思い出しました。僕会員番号4番だから、これからヨン様と呼んで下さい。これが言えればもういいです。」
でも本当は次の言葉の準備だったと思いたい。
「・・・僕達は、新しいものを書き続けます。
僕達は、落語界・講談界の異端児では、ありません。
われわれこそ、スタンダードです!!」
「言ったぞ!!」という昇太さんの満面の笑顔と、
「よく言った!!」という賛辞をこめた拍手の中、高座で5人がポーズを決めて幕。
熱い余韻が会場を包み、次回を期待せずにはいられませんでした。
上下関係抜きと決めた結果、代表なのに“子分肌”の昇太さんがビデオ編集やらなにやらと、たくさんのことをやらなければならなかったとか。
やりたかったことが実現されるとはいえ、この日終了まで、大変な日々だったと推察します。
“ヨン様”本当にご苦労様です。
そしてこの日きられた、新たなスタート。
これから、どうなっていくのか、どんな作品が創られていくのか、
今後ずっと見続けたい。
新しいものを創る、熱い人たちに出会えたこと、幸せです。
この活動の中で、新しい“話芸”はもちろんですが、
後に続く気概と才能ある人たち、新しい落語家像・講談師像、
そして新たな“話芸”ファンが生まれてくることを祈って。
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