6/13 歌舞伎座「十一代目市川海老蔵襲名披露
六月大歌舞伎 夜の部」
三谷潤一
豪華な舞台に贅沢な顔触れでした。
吉右衛門という方は本当に芝居が楽しくてしょうがない、という風ですね。
誰かに似ているなぁと思い当たったのは日ハムの新庄。
球場で観る新庄が同じように「野球が楽しくてしょうがない」という空気を発散してるんです。
日ハムファンのひいき目が入ってますが。
面白かったのは舞台もさることながら大向こうの掛け声でありました。
「音羽屋っ」とか「大和屋っ」っていう客席からの掛け声。
声を掛ける間といい声の良さといい短さといい惚れ惚れするのもあれば、
まぁひどいのなんの聞いてるこっちまで恥ずかしくなるようなのもあって、
品評会のようでした。
お隣に一人でいらしてた若い男性は「傾城反魂香」と「吉野山」はぐっすりお休みになってたのに「助六由縁江戸桜」では何やらぶつぶつ。
勘九郎の登場に「中村屋ぁ」。
ご本人は楽しんでるのがよくわかるんですが、これが聞くに堪えないように感じてしまうんですね、素人ながら。
掛けたい気持ちはよくわかる。
やってみたい誘惑だってある。
でもね、
大向こうには大向こうのルールってものがきっとあるし、下手すりゃ舞台をぶち壊す。
「な・り・た・や・ぁ」はまずいでしょ。
歌舞伎歴数年だけど、そのくらいはわかります。
せめて「りたやっ」に聞こえるくらいでないと。
あぁ、でもこう感じる自分の方がまだまし、っていう自慢が入ってるな。
なかなか高野ガラス店主さまの域にはなれませんね。
愚妻は
「携帯電話の着信音、間の悪い掛け声は他のお客様のご迷惑になりますのでお控え下さいますようお願い申し上げます」
ってアナウンスして欲しいよね、って笑ってました。
top |