5/31 鈴本演芸場「柳家小三治独演会」
三谷潤一
入場時にプログラムと一緒に「鈴本演芸場から」と風呂敷を手渡される。
嬉しいけど、いいの?貰っちゃって。
風呂敷あんまり使わないからなぁ。
プログラムには演者のほかに小三治の演目まで書いてある。どうしちゃったの?
「狸の札」 こみち
「初天神」 一琴
「青菜」 小三治
中入り
「佐野山」 禽太夫
小唄
「居残り佐平次」 小三治
肝心のプログラムをどっかに置き忘れてしまい、小唄がどなたかわからない。
ごめんなさい。風情があってなかなか良かったんですよ、って名前も覚えてないのに説得力ないか。
こみち演じる子狸や一琴演じる子どもの描写に笑う客席の様子にお孫さんがいらっしゃる方が多いのかな、と思う。
小三治師匠は「今日は相当色っぽい」という通り、風邪声でちょっとつらそう。
演目が既に決まってるせいもあってか、まくらは少しだけですぐに本題へ。
愚妻に「行こう」と誘われて新宿末廣亭で聴いた小三治師匠の「青菜」。
そのときは題名も知らず「面白かったねぇ」と喜んでいたのが、落語にハマルきっかけでありました。
当時、9年後の今の有様は想像もつかなかった。
だから小三治「青菜」というのはちょっと特別で、それが文部科学大臣賞と聞いたときには自分は幸せな出会い方をしたんだなぁと思いました。
さて、色っぽい声の「青菜」。
この時間が続くといいなと思うくらいに心地よかった。
風景が浮かびました。
「居残り佐平次」もなかなか。
佐平次は悪い奴なのに魅力的。
サゲは、旦那が仏だから三度は来るかもというふうに変わってました。
困ったり弱ったりしている顔が何ともおかしい。
小三治師匠の表情の豊かさが際立たせているんでしょう。
鈴本の独演会はチケット入手が難しいけれど、この場にいられて幸福でした。
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