05/06/14 イエス玉川独演会 永田町国立演芸場
岡町高弥
やはりどうしてもイエス様のミサには吸い寄せられる。
6月14日、国立演芸場、イエス玉川独演会についつい足を運んでしまう。
開演前から場内は宴会風景、ほとんどがイエス様のお身内。
背広姿の義理で来たと思しきサラリーマンが多いこと多いこと。
まずは、イエス玉川が神父姿で登場し、「はっきりいって私よりすごい芸人は出ません。暇な芸人ばかり呼んでます。心配だなあ」といって昭和のいる・こいるが登場し場内のボルテージは一気に高まる。
いきなり、のいる・こいるとはびっくり。
当然ながら、「しょうがないしょうがない」ととぼけた名調子がうけるうける。
イエス玉川の漫談を挟んで紙切り名人、林家正楽現る。
初めて紙切りを目にしたお客さんも多いと見えて素朴な歓声があちこちで上がる。
後半はイエス玉川の浪曲。
この日はいつになく一万円札のおひねりが多く、浪曲に入るまで10万円は集まったのではないだろうか。
この大衆性、地に足のついた人気がイエス玉川の魅力であろうか。
お目当ての浪曲も「高崇谷(たかすうこく)」という珍しい演目。
名人ながらも貧乏絵師、崇谷が意地の張り合いの末、若君誕生祝いの老中のために「しょうき様」の絵を描いて稀代の名人と呼ばれるようになるという気持ちのいい話。
「偏屈な社長さんが私の客には多いから身につまされる浪曲をやりました」とはイエスならではの照れ隠し。
ここ最近にないほど気合の入ったイエス玉川渾身の浪曲を聴くことができた。
忙しくてもミサは行ってみるものと納得する。
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