●2017/8/25. よみうり大手町ホール「よみらくご第11回公演やっぱり寄席が好き」
岡町高弥
いつ行っても迷ってしまうよみうり大手町ホール。決して相性がいいわけではなく「よみらくご第11回公演やっぱり寄席が好き」にやや遅刻気味に向かうと案の定、迷っているお婆さんがいた。ホールはこちらですよと案内するとたいそう喜んでもらえた。いいことはするもんで、この日の落語会、実に良かったというか、はじめてこのホールが好きになった。
ちょんまげ、蝶ネクタイの脱力ウクレレ漫談ぴろきが、のんびりした笑いで寄席の空気を作る。
芸歴76年御年88歳三遊亭金馬が元気に「佃祭」。
瀧川鯉八が場違いな日本クルーズに乗って新作落語で悪戦苦闘した話が滅法面白い「おちよさん」。
曲芸のボンボンブラザースのスタイリッシュな技に魅せられ柳家喬太郎登場。
「大手町だと思うとかたくなるんです、池袋だと思いましょう」で場内大爆笑。喬太郎が自分の見たエッチで理不尽な夢の話をまくらに「夢の酒」へ。夢の中の美女に翻弄される親子と嫉妬するお花、何とも心地よく聴いていてうっとりする。さすが喬太郎。やはり寄席スタイルは最強だ。浮き世の嫌な思いを捨てられる。
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