●2017/7/23.土 横浜にぎわい座「神田松之丞独演会ひとりプラス〜夢成金」
岡高町弥
超満員。前座の桂竹わが「動物園」、楽しげに一席やって松之丞登場。
この超満員もすべてゲストの柳家喬太郎師匠のおかげ、喬太郎師匠がどんな軽い噺で打ちのめしてくれるのか楽しみと煽りに煽るとこらえきれずに、喬太郎が現れて「できねぇじゃねぇか」と。このプロレスのような展開に観客は皆大喜び。
松之丞が「扇の的」を熱演し喬太郎が目の覚めるような青の絽の着物で高座へ。
池袋演芸場昼席のトリだから気分は池袋ですからとおもむろにまさかの「任侠流山動物園」に入る。三遊亭白鳥原作の新作落語の傑作。潰れかけた千葉の流山動物園を救うべく豚の豚次が「ブヒブヒ」言いながら大活躍する爆笑落語。
喬太郎は大胆なデフォルメであらゆる動物を自在に演じて笑いを取るわ取るわ。「北千住から先は日本じゃねぇ」とか、決め台詞もお見事。40分の大奮闘で松之丞のリクエストに大いに応える。
休憩後、軽い新作講談トメから陰惨極まりない「小幡小平次」に。救いのない怪談を淡々と語り出して一気に引き込む。「任侠流山動物園」の後だけに、明暗のコントラストが効いていて、じっくり惹き付けられた。
ゲストを本気にさせる松之丞。さすがの会であった。
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