●2016/6/10.金 東京グローブ座「2016THE舶来寄席」
岡町高弥
吉本興業が海外の一流パフォーマーを呼んで「舶来寄席」をやるという。
しかも、プロデューサーが、あの、漫才ブームの仕掛け人澤田隆治。
大阪で大ヒットしている、「2016THE舶来寄席」が満を持して東京にやってきた。
いろいろ驚いたことがある。
まず、子供連れが多い。子供を劇場に呼び込むしたたかな戦略。
料金も5000円とお手頃価格。
当然、超満員。入り口で澤田隆治がお出迎え。
まず、アキ座長の吉本新喜劇が見せる。
しがない、老人ホームの老人たちとヘルパーさんたちが、実は切れ味鋭いダンサーと声量抜群の歌手や見事なピアノ奏者だったという趣向。
「JOY!JOY!エンタメ新喜劇」で毎回完売というだけあって、完成度が高い。
後半は、優れたパフォーマーたちが続々と登場。
砂絵で「かぐや姫」を描くスペインのディディ・ロダン、21歳のドイツからやってきたマジシャン、ヤコブ・マティアスは夏のビーチを背景にロープを使ってアクロバティックなマジックを見せる。
派手な皿回しのデビッド・バーレット(フランス)、日本語もうまいデビット・ラムゼイの爆笑一輪車ジャグリング、いずれもあっと驚くパフォーマンスばかり。
イギリスからやってきた男性二人のメンインコートは箱の中に入ってナンセンスなコメディを披露。
顔芸と箱の組み合わせはマジックナポレオンズを見ているようで日本人好み。
最後は軟体動物のように身体を操り脚を使って矢を射ぬくプリンセスエイレーン(アルゼンチン)。
高度な曲芸を見せられて、ただただあ然とするばかり。
まごうことなきエンタメショーだ。テレビでは絶対に伝わらないライブの醍醐味。
お腹いっぱいで言葉がない。吉本興業恐るべし。
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